励まし続ける

6/16(火) 介護タクシーを利用し、

母、入院中の病院から別の病院の脳神経内科を受診する。

本当に何もできなくなってしまった母・・・

車椅子に乗せるのも看護師さんの力を借りる。

この数日でさらに弱っていく母を目の当たりにし、

何とも言えない気持ちになる。

パーキンソン病と診断される。

それも5段階中の5まで進行している、

早速薬の治療をスタートする必要があるとの事。

食べ物の制限はない為、入院中の病院の看護師さんからは、

「気分転換で外出したついでに、娘さん達と美味しい物でも食べてきな~」

と言われていたので、何か食べようと思ったけど、

車椅子の扱いに慣れていない私達では、近くのドーナツ屋さんに入るのがやっと。

何か食べて、薬も飲まないといけない。

しかし母は、「何も食べたくない」からはじまり・・・

「もういやだ」「病院にいてもなおらない」「死にたい」

泣き崩れた・・・

「ごめんね、ごめんね」と何度も言う。

そんな弱気な母を見たのは、初めてだ。

妹も泣き出す。

私は泣けなかった、この先の不安しかなくどうしたらよいの?


身体の動きに違和感を感じたのは、約3年前からだと言う。

近所の内科と整形外科には、しょっちゅう行っていたし、

色々検査もして、特に異常もなかったのだけど、

まだ歩けるその時に、何か気付いて早くに大きな病院へ行くべきだったのだ。

それもこれも、認知症の父がいることで、父をおいて出かけられず

だましだましその日が過ぎればよいという生活だったようだ。

たまに顔を出して話をする程度の私には、そこまで見抜くことができなかった。

本当に後悔しかない。

「パーキンソンの薬を飲んだら少し痛みもやわらいで、

身体も動くようになっていくのを期待しよう」と励まし続ける。

入院中の病院へ戻ると、もう半月も入院しているので、

色々な看護師さんから「おかえり~お疲れ様」と声をかけられ

少しホッとする表情が見えて、安堵する。


6/17(水) 朝早く、主治医の先生から電話があり焦る。

金曜日に行う予定の手術についての話だった。

かなり精神的にも体力的にも落ち込んでいる母に、

手術をうけさせてよいものか心配なので、まずは母の様子を見に行く。

なんと、私が行くと、自力で起き上がろうとしている。

昨日よりはるかに動ける。

薬が効いているのだろう。でも副作用があるとも聞いている。

朝食後、急に息ができなくなり、このまま寝たら死ぬと思って、

私達の事をずっと考えていたのだけど、そこから眠ってしまったのか

10時に目が覚めたと。

きっと、これも副作用だろう。

葬式も一番安い簡単なのでよい、誰も呼ばなくてよい、

色々言いだした。

それでも、喋り方も、動作も、昨日とは全然違って良いではないか。

看護師さんとお散歩にも行けた。

今日良くても、明日はどうなっているかわからないので心配だけど、

励まし続けるしかない。